刺繍ハサミ考

切れ味の良いものを求め、彷徨い、かなりな数を集めたハサミフェチです。

形が見惚れるほど美しいハサミや切れ味の良いハサミなど、ピンキリで色々あります。

時には「あーー残念」というような値段と見た目とは裏腹なハサミとの出会いもありました。

過去についうっかり買い込んでしまった自前のハサミを用いながら少しハサミなるものについて語ってみましょう。

要は切れりゃいいのですが、刺繍も単に糸を切る場合と布地も一緒にカットして行くカットワークという作業ではハサミを変えた方が美しい仕上がりとなり違いが出ます。

直刃と反り刃

こちらはSAMというメーカーのハサミですが、真っ直ぐな刃と反っている刃の2種類です。

シンプルで美しいです。

切れ方がソフト。

sam
samのハサミ。廃盤の形ということでアウトレットの木屋さんで売っていました。
sam2
刃先から気持ちよく切れます

刃先が鋭い真っ直ぐの直刃なら糸切りはもちろん、布地にしっかり入り込むのでカットワークも可能です。

カットするデザインが丸いものなら反り刃のカーブはとても有効ですし、先が反っているとカットしたい対象物をしっかり引っ掛けられるので余計な部分を切らなくて良い利点もあります。

反り刃はクロスステッチの糸切りでも重宝してます。(つまり私はうっかり者)

反り刃色々

切れ味の良いものを数点ご紹介。

越前屋さんのハサミ。

職人さんがいなくなってしまったのかなくなりました。

(医療用で使われる形のは越前屋さんで買えます。これもよく切れます)

echizenya
越前屋さんの刻印がお気に入り

手軽に購入できるクロバーさんの反り刃

商品名は「パッチワーク糸切りはさみ ソリ刃」

clover
小回りが効く感じ

こちらは私の一番お気に入り。

握りの部分がカーブしているので使いたい時にすぐ掴めます。

切れ味も抜群。

切れる時の感触が他のハサミと違います。しっとりじわっと切れる感じ。

今売っているかわかりません。

mariya6
数年前札幌のマリヤ手芸店さんで購入。職人さんの技

では直刃

神戸の土ヰ手芸さんで買ったAllexのハサミです。

これは強い。なんでもござれみたいなしっかり者です。

ナーベルソムや織りに使う太い麻糸でもオッケー。

allex
さすがの関のハサミだにゃ。

グレーの握りは金亀糸業さんで販売されているものでお値段お手頃(1200円くらい)よく切れます。

昔池袋のキンカ堂があった時パッチワークコーナーに売ってました。

ネットでも買えると思います。

ゴールドワークのワイヤーもこれで切っていましたが刃こぼれなしで

刃先も鋭く小回り効くのでカットワークにもオススメ。

実はこれの反り刃もあります。

kai
刃はあの貝印。

実用と美しさではDovoが秀逸。

銀座菊秀さんで昔買いました(ハサミの研ぎも受けてくれます)

値段はそこそこにお高いですが、しっかりした音を立てて切れます。

dovo
刃先が長く尖ってます。シンプルイズベスト。

ちょっと縞模様入りのは大阪のかめしまさんへ行った時に購入したもので、

5〜6年前になります。

旅先でお土産にハサミを一つ買う、というマイルールがあった頃のお買い物です。

YAX TOKYOと刻印されていて特に刃先は鋭いわけではないですが切れ味は抜群です。

yaxtokyo
優しい切れ味

premaxのハサミも切れ味抜群です。

コウノトリの形のハサミは色々なメーカーで作られていますが、

どこのメーカーのもこの形はよく切れるものが多いです。

premax
上のシルバーは少し形が面白いですが切れますよ。

スプリングハサミ

和裁の握り鋏みたいに握って切れるので使いやすいのだと思います。

私は普段使わずコレクションで終わってしまいました。

premaxspring
これも多分premax

こんな形のもあります。

布地の織り糸を引っ掛けて切れるハーダンガー用らしいです。

wasahardanger
ゾーリンゲンは切れます

布地を傷つけない配慮のハサミ。

ステッチハウスさんではperminのハーダンガーハサミとして出ています。

これも好きなハサミです。

permin
Goldもあるんですって。

シンプルな美しさと煌びやかな美しさと

ここからはシンプルな機能美のもの、そして装飾の美しさをご堪能あ〜れ。

先ずはGingherのハサミです。

Gingherのデザイナーズハサミは花柄などあって可愛いのですがシルバーのシンプルな色と形は惹きつけられます。

下の大きいのは持ち運びに便利な布切り用として使っています。

これがスパン、スパーーンと切れまして、気持ちがいい。

ginger
重みがある良いハサミです。

こちらはフランスのNogentのハサミ。

華奢です。

nogent3
可愛い。

これもNogentのハサミ。

全て手作りでもちろん良く切れますが、実用というより観賞用に買いました。

これも華奢です。

sajouみたいな切れ味

nogent2
諭吉が5人くらいラインダンスしながら必要です。

nogent1

最後はこれ。

切り絵作家の蒼山日菜先生監修の切り絵用ハサミです。

切り絵用なのに刺繍で試してみたく買ったのですが、とにかく軽い。

ハサミ本体も切れ味も軽いのです。

エアー!みたいな。

やはり切り絵という作業は軽さが必要なのか、と感じたほどです。

メンテナンスも可能という丁寧なメッセージ付きのハサミですが、落とすと怖いのでずっと大事にしまって今に至ります。

現在はこのタイプはもう無いようで、別メーカーで監修されていらっしゃるようです。CANARYシリーズ。詳しくは検索してみてね。

hinaaoyama
今はレアになったかも。スタイルも綺麗なハサミ。

結局ハサミって・・・

刺繍用は作業中無理なく綺麗に切れるものがストレスを感じなく且つ美しい仕上がりにも繋がるはずなので

刃先が切れるものをオススメします。

良いハサミはウラスキという刃の裏がカーブになって凹んでいます、

そしてハサミ自体の開閉もスムーズです。

dovo2
これはイメージです

刺繍ハサミは糸切り用と布切り用に分ける、絶対それ以外は切らないようにしましょう(刃こぼれや切れ味が悪くなります)

お手入れ

開閉しづらくなったり、キコキコ音が出たりしたらネジの部分に油を一滴落として拭いてあげてください。

研ぎはハサミの研ぎをやっているところに出すと良いようです。

結論

お気に入り一つあれば充分ではないでしょうか。

(好きな人はコレクションも良いかと)

投稿者: miau2blog

embroidery,cat,etc...

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